約 431,418 件
https://w.atwiki.jp/kiririn/pages/1022.html
662 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2011/08/16(火) 14 29 52.52 ID fyXKeioL0 [2/12] 648 あやせたんの怒りを静めるために、桐乃×あやせを書いてみたよ! お泊り会にて就寝前ベッドの上で あやせ「ねえ、桐乃」 桐乃「なに?」 あやせ「桐乃は私とお兄さん、どっちの方が好き?」 桐乃「え? そんなのあやせに決まってるじゃん。 あいつのことなんかまったく興味ないし」 あやせ「ふーん。 じゃあさ、私のことは興味あるの?」 桐乃「あるよ。 あやせの事いろいろ知りたいな」 あやせ「そうなんだ・・・」ポッ あやせ「じゃあ、私の今日の下着の色知ってる?」 桐乃「え? えっと・・・お昼は水色の縞パンで、今はピンクのリボンつき、かな?」 あやせ「違うよー。 それは桐乃の下着でしょ?」 あやせ(今日は桐乃に見られてもいいように、お昼は白の全面総レースで、今は黒の透けてるヤツなのに・・・) あやせ「・・・・・・じゃあお兄さんのは?」 桐乃「朝は灰色のボクサーパンツだったよ。 今は紺色のトランクスじゃないかな」キッパリ あやせ「・・・・・・」 桐乃「・・・・・・」 あやせ「やっぱり、お兄さんの事・・・!」 桐乃「違うから!見たんじゃなくて、あいつのローテーションを知ってるだけ!」 あやせ「・・・・・・」 桐乃「・・・・・・」 あやせ「ごめん、桐乃。私ちょっと用事が出来ちゃって・・・ お兄さんを狩りに行かないと・・・」 桐乃「あやせ、落ち着いて! あたし、今は兄貴よりもあやせと一緒にいたいから!」 あやせ「本当?」 桐乃「本当だって。 あやせは柔らかくて温かいからさ、ずっとこうしていたくなるし」ギュッ あやせ「桐乃・・・」カァァァァ 桐乃「あいつだとあやせみたいに柔らかくないからさ。 ・・・・・・でも、力強いし、優しいし、良い匂いだし、すっごい落ち着くんだよね」 あやせ(・・・言いたいことはあるんだけど、気持ちよくて眠くなってきちゃった・・・・・・)クークー 加奈子「・・・とりあえず3うへぇ。 でよ、加奈子とランちんはどこで寝ればいいんよ?」 ランちん「うへぇって何?」 -------------
https://w.atwiki.jp/kiririn/pages/811.html
95 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2011/06/13(月) 18 19 18.75 ID aVZ962zC0 [1/2] 79 両親のいないある日 コンコン 「桐乃、風呂沸いたぞ」 「わかった。 でも、今あたしエロゲに忙しいから、あんた先入っていいよ」 「え?お前いっつも『あたしの前に入るな!』って言ってるじゃん。 お前が嫌なのは俺も嫌だから、遅くなっても俺はお前の後でいいぜ?」 (お前の後の桐乃湯に入りたいしな) 「ほ、ほら、あたしはメルルの入浴剤使うから。 あんた入浴剤嫌いでしょ?」 (あんたが先に入らないと兄貴湯が堪能できないでしょ? 今日はお父さんもお母さんもいないから堪能したいのに!) 「あれ?あれ前回でなくなったって言ってなかったっけ? 再販もないけど、使わないままなのはもったいないーって言ってたような・・・」 (あの日は最後のメルル湯を楽しませてあげるって、先に入れてもらったんだよな。 大事な最後だってのに、桐乃の優しさに風呂で泣いちまったぜ) 「そ、そうだったような・・・」 (あの日の兄貴メルル湯は『神』だった・・・ もっと前から兄貴を前に入れてあげればよかったな・・・) 「・・・・・・」 「・・・・・・」 「・・・・・・」 「ねぇ、兄貴」 「な、なんだ?」 「前にも言ったけど、あたし兄貴には感謝してるんだ。 だからさ、一番風呂くらいゆずってあげたいの」 「そ、そうだったのか・・・ 桐乃・・・!俺、俺・・・!」 (桐乃湯を楽しみたいがために先をゆずろうとするなんて、最悪だ!) ボロボロ 「な、泣くなっての!」 (な、泣かれると罪悪感が・・・) 「よし、わかった!先に入ってくるぜ!」 ダダダ... 「あ・・・」 「ふぅ、やっぱり一番風呂はいいなぁ」 コンコン 「ねぇ京介、背中洗いに来たよ?」 (だましたみたいで悪いし、感謝してるのは確かだし、お礼だってしたいし、水着着てるし・・・ 問題ないよね?) 皆さん(全年齢板的にも)問題ないですよね? 114 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2011/06/13(月) 20 09 37.13 ID aVZ962zC0 [2/2] 95 問題ないか。なら規制を強くして続きを。 「き、桐乃!まずいって! 俺裸だし!」 「なに言ってんの?あんたタオル巻いて入ってるじゃん」 「え? ほ、本当だ!下に水着もつけてるぞ!」 「全年齢板なんだから裸でお風呂はいるわけないでしょ?」 「そ、そうだっけ?」 「うん。あんた理解してないみたいだから説明してあげる」 レベル1:状況がいつの間にか健全なものに変更されている レベル2:[検閲済み]が挿入される 謎の闇や光が体の一部を隠す レベル3:あやせが乱入する 「こんなところかな?」 「レベル3だけは気をつけねぇとな・・・」 「とりあえず、お互い水着なら問題ないな。 よし、桐乃とりあえずお前の[検閲済み]を洗ってやるぜ」 「ちょっ、あんたあたしのどこを洗う気!?」 「え?俺今頭って言っただろ?」 「言ってない! 今お前の[検閲済み]を[検閲済み]するって!」 「お、お前こそなに言ってやがる!」 「/// あ、あたしはいいから、あんたこっち来て! あんたの[検閲済み]を[検閲済み]するから!」 「・・・・・・」 「・・・・・・」 「・・・湯船に浸かるか」 「・・・うん、そうだね」 「なぁ桐乃」 「なに?」 「あったかいな」 「うん。ずっと入っていたいね」 このあと結局体が洗えてないという事でお互い個々にお風呂に入りなおしました。 あと、兄貴桐乃湯はレベル3で召喚されたあやせ様がお持ち帰り致しました。 -------------
https://w.atwiki.jp/kiririn/pages/355.html
377 名前:【SS】[sage] 投稿日:2011/02/24(木) 21 16 49.65 ID PedzJWrJ0 桐乃 機内にて 離陸後、機内食をとって、食後のコーヒーをもらってひとごこちする桐乃。 結局、兄貴に言えなかったな。一人もの思う。 言って、止められたら心が動いたかもしれないしなぁ。止めてほしかったかも、ううん、自分で決めたことだから。 それに、兄貴とはいつも一緒。 桐乃は出発前にトランクに入れた最後のものを思い出す。そう、ジップロックに入れて密封した京介のパンツだ。 兄貴がアキバから劇走して汗だくになったパンツ、この寒いのにレア物が手に入ったわ、ぐふふ。 これで淋しい時やがんばろうって思った時にクンカできるし。 餞別代りにもらっといてやるわよ。シスコンの兄貴は持っとくもんだわ。しかし最後にリアルオニパンやるとはね。 心で軽くガッツポーズして、我に返る。 ふーんロスアンゼルスまで10時間か。時計の時間直してっと。えーと… 手元にあった留学ハンドブックを手に取る 時計直して、あとはひと眠りすればアメリカね。入国の注意は、と。最初が入管で、入国目的と滞在期間を聞かれる、か、留学で1年間。 ビザも入学許可証もあるし問題ないっしょ。検疫は日本からだと関係なし。 で荷物受け取って最後が税関か、申告するものが無ければ緑のレーンへ行って、と、荷物検査をする場合があります。ふむふむ。 桐乃はいやな予感がした。トランクの一番上にある、兄貴のパンツのことだ。 荷物検査、って荷物を調べられるんだよね。アレなんて説明しよう… This is my underwear. すぐウソだってばれるなぁ… My brother’s underwear. だけど Why? って聞かれたら何と答えよう… ミステイク? 違う。アイ ドント ノゥ? 違う。 This is my favorite. 私のお気に入りなの、でいいじゃない。だって好きなんだもん。 好きなものは好きなんだもん。クンカやめたら、私が私でなくなっちゃう。あれは私と兄貴とをつなぐ絆なの。 桐乃は予行入国審査を終えると、残ったコーヒーを飲み終え一人気を吐く。 よし、よし、よーし。行くぞ。 -------------
https://w.atwiki.jp/kiririn/pages/930.html
134 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2011/07/12(火) 18 52 44.86 ID q3hRu4QZ0 [2/6] きりりんてこれだけのスペックなのに誰かと付き合った経験0だから(京介除く)、 高校に上がって全く新しい友達ができたら不思議がられそうだな あやせたんとの仲を知られたらそういう趣味だと思われるかもしれない 137 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2011/07/12(火) 18 57 53.55 ID g8rRYudq0 [2/7] 134 あやせたん的に願ったりかなったり、と思いきや 今まで以上に兄貴の話ばかりするもんだから、重度のブラコンということで落ち着いてしまい やり場の無い怒りを京介と加奈子の埋まっている大地にぶつけるあやせたん 138 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2011/07/12(火) 18 59 12.40 ID 7koG0YG6O 既に冗談かマジかかなかなが桐乃とあやせに対してレズなのかと質問されてるし、 他の人も内心そうかもって考えてる人がいるかもね 144 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2011/07/12(火) 19 14 38.62 ID HYzxpv/i0 [2/10] 新しい友達に「大好きなお兄ちゃんが来てるよ!」って冷やかされるきりりんが見たい 146 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2011/07/12(火) 19 19 20.29 ID 3s4eI9OgP [5/12] 桐乃と京介が二人で出かけてるのを目撃したクラスメイトが 友A「ねえ高坂さん、昨日私見ちゃったんだけど」 桐乃「え? 何を?」 友A「高坂さんが男の人と一緒に歩いてるとこ!」 友B「えー! マジでマジで!? どんな人? やっぱカッコよかった?」 友A「それがさー、すっごい地味なの! なんていうの? こう、いかにも自己主張してませんみたいな 平凡さって言うかそういうのが滲みでてる感じ」 桐乃「…………」 友B「マジ? 高坂さんぞれ絶対騙されてるって。高坂さんキレイなんだからもっといい人見つけたら?」 友A「そうだよー。ホラ、○組の○○君とかよくない?」 友B「ああー! うん! きっとお似合いだよ!」 桐乃「あのさ」 友A・B「「ん?」」 桐乃「あいつの悪口言うのやめてくんない?」 友A・B「「え?」」 桐乃「京介のこと知りもしないのに好き勝手言わないでって言ってんの。あいつはね……」 そして始まる桐乃の兄貴自慢。しかし京介をいつものクセで兄貴と呼ばないせいで完全に彼氏だと誤解される桐乃さん -------------
https://w.atwiki.jp/kiririn/pages/698.html
112 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2011/05/16(月) 23 25 36.19 ID x/+pZBNIO 【SS】「桜並木の下で」~それぞれの未来~(桐乃END) 桐乃の人生相談から10年後、京介が桐乃のマネージャーをしているという設定です FUNKY MONKEY BABYSの「桜」を「君に届け Secret Party~北幌高校学校祭アナザーサイド」というアルバムの中で 京介の声優の中村悠一さんがカバーしていたのを聞いて、妄走が暴想し勢いでやりました。 無駄に長くなりましたが、お暇なら読んでやってください。 中村さんVer.の「桜」は必聴だと思います。機会があったら是非。 「ふぉぉぉぉぉお!すごい……。今、まさに見ごろって感じじゃん!よくこんなピンポイントでオフ取れたね。 あんたがこういう才能あるって知んなかったよ。」 俺は今、モデル、タレント、小説の執筆とマルチに活躍する桐乃のマネージャーをしている。 多忙なスケジュールの合間を縫って、地元の公園に二人で花見に来ていたところだ。 「まーな。でも明日からまた忙しいから、あんまはしゃぎ過ぎるなよ。」 「わかってるって。ケド、久しぶりの休みなんだしさ、ちょっとくらいいいじゃん。」 柔らかく吹いた春の風に桜と桐乃の髪がなびく。その桜を見上げている桐乃の笑顔がとても愛おしい。 「そうだな。それにしても本当に満開だな。天気も良いしな。」 「それにしても、あんたがあたしのマネージャーやってるなんてね。あの頃は想像もつかなかったな……。 そういえばあんた、加奈子のマネージャーの真似事みたいな事もやってたよね。」 「あれはあやせに無理やりやらされたんじゃねーか。それにマネージャーと言うよりも、付き人みたいな感じだったしな。」 「加奈子と言えば突然引退しちゃってビックリしたよね。念願の人気絶頂アイドルだったのに。 『かなかなぁ、普通の女の子にもどりまぁす』とか言っちゃって、 当時同じく人気アイドルだった○○くんと電撃入籍しちゃうし。」 「でもあいつ、『これでやっと堂々とタバコが吸えるぜぇ』とか言ってなかったか?」 「あれは、加奈子なりの照れ隠しなんだって。それにあたしも○○くんに会ったことあるケド、 誠実で頭も良いし、将来有望だね。多分、加奈子がベタボレなんだと思うよ。きっと。」 「そんなもんかねぇ。お、そういえばあやせは今どうしてんの?」 「……なに?気になるの?あやせのこと。」 「……いや、別に気になるっつーか、あのメルルのコスプレ大会の時は大変だったな。って思い出しただけで……。」 「あやせ超綺麗になったよ~。それで今、御鏡さんとヨーロッパにいるよ。あやせ、エタナーの専属モデルになったから。 ふっふっふっ…、これは女の勘なんだけど、あの二人良い感じだと思うんだよね~。 仕事とはいえ、あやせが男の人と二人きりで海外に行くなんて考えられないもんね。 それに、御鏡さんが直接あやせに専属モデルの話お願いしたらしいから。 そんで、いきなりヨーロッパに連れてっちゃったんだよ。絶対あの二人は結婚まで行くね!」 「…そっか、あやせと御鏡がねぇ……。あいつもこれから大変だな……。」 「…そ…そだね……。で、でも、あたしやあんたで大分免疫も出来てきたし……だ、大丈夫だよ!」 「だといいがな……。」 「結婚って言えばさ、沙織の結婚式凄かったよね~。いろんな意味で。」 「たしかにな。大企業の社長令嬢と御曹司同士の結婚式じゃ凄くもなるわな。だが一番驚いたのは、 沙織の結婚相手が三浦部長だったってとこだな。 今思えば、あの自転車も、ゲー研の部室にあった参考書も部長のだったんだもんな。 いくらアルバイトしてたからって、普通の高校生が揃えられる量じゃないよな……。 それに、統率力あったし、察しはいいし。見ず知らずの俺に自転車貸してくれたり。 器のでかい人だよ。企業のトップに立っても全然おかしくねえよ。」 「あたしが一番感動したのは、新郎のインタビューで聞かれてたプロポーズの台詞かな? 『僕のそばにずっといて下さい。僕から離れて行かないで下さい』ってお願いしてるんだよ? 沙織、前に言ってたじゃん?仲間が離れちゃって悲しいって。だからあのプロポーズの台詞に ズキュウゥゥゥンってきちゃったんだと思う。それに沙織、お見合いの時またあのグルグル眼鏡掛けて “ござる語”で行ったらしいんだけど、そのバジーナの状態のまま付き合いたいって言ってくれたらしいよ。」 「そりゃ嬉しかっただろうな。俺達、最初バカにしまくったからな……。一生懸命考えてくれた格好だったのにな……。」 「でも、さすがに披露宴では槇島沙織だったね。眼鏡外してウエディングドレス着た沙織はまさに絶世の美女って感じだったし! あ、披露宴って言えばさ、せなちーから招待状来てたけど見た?」 「ああ。見た……。俺は先に赤城の方から聞いてたけどな……。」 「あっ、……あんたのシスコン仲間だったもんね、せなちーのお兄さん。じゃあ大変だったっしょ?」 「シスコン仲間ではないが……大変だった……。毎日毎日電話掛けてきやがるしよ……。 真壁くんをもっと信用しろっての。」 「だよね。せなちーから聞いたんだケド、真壁さん専業主夫になるらしいよ。」 「まじで?!」 「うん。なんかね、せなちープログラミングの仕事してたじゃん?高校生の頃からの夢だったんだって。 でね、結婚したことで夢を諦めさせたくないって真壁さんが。」 「別に、結婚してからも二人とも働けば問題なくね?」 「はぁ……。相変わらず察し悪いなぁ。てゆーかせなちーのお兄さんからなんも聞いてないんだ?」 「は?」 「だからぁ……。せなちーね……、“おめでた”なんだって!」 「なに?!くっそーあのやろ……。グチグチ文句ばっか言ってた割には そういう大事なことはぼかしやがって。現実逃避してんじゃねぇ!」 「でもさ……夢を応援してくれる人がいつもそばにいるって、いいよね…。」 「……そうだな……。」 「夢を叶えたって言えば、瑠璃今度3本目の連載決まったって。今や超売れっ子漫画家だよね~。」 「あいつ努力してたもんな。おまえのアドバイス素直に受け取って絵も凄く上手くなったしな。」 「だよねだよね!改正に改正を重ねて大賞獲った『ベルフェゴールの呪縛』だってモデルはあたしなんだし? それが大反響だったおかげで今のあいつがあるわけだし?もっとあたしに感謝するべきだよね!」 「でもよ、いくらあいつでも連載3本もこなせるんかね。」 「それなんだけど、さすがにアシスタント雇ったらしいよ。その子男の子なんだけど、瑠璃の大ファンなんだって。 マスケラも大好きらしくてさ、厨二病全開なんだって。でもね、そんなこと言いながらもなんか嬉しそうなんだなこれが。 まんざらでもないって感じで。イヒヒヒ。」 「そういえば『ベルフェゴールの呪縛』を雑誌に応募する前に、麻奈実に許可取ってから応募したらしいな。 あいつも変わったよな。丸くなったっつーか、棘がなくなったつーか。」 「うん…。最近あたし瑠璃とケンカしなくなっちゃたし…。」 「フッ。なんか寂しそうだなおまえ。」 「はぁ?そんなワケないじゃん?お互いもうそんな歳じゃないっての!」 「へえへえ。あ、麻奈実で思い出したんだが、あいつ3人目できたってさ。」 「知ってる。こないだ、まなちゃんから聞いた。てゆーか3人目じゃなくて、4人目だから。」 「は?今2人で何で、いきなり4人になんだよ?」 「ほんっと頭弱っ。双子だからに決まってんでしょ!」 「ふ…双子だ…と?そんな話聞いてねーぞ!」 「ま、しょうがないんじゃない?せなちーのこととかでいっぱいいっぱいだっただろうし。」 「まーな。あいつもこれから大変だよな。」 「でも、こないだまなちゃんに会って双子って話聞いた時、すっごい幸せそうだったよ。 『こうちゃんもとっても喜んでくれたんだ~。えへへ』って。」 「あいつもファンタスティックなやつだったって事だな。」 「なにそれ?」 「まぁ…こっちの話だ…。」 「ふん。別にいいケド。それにしてもみんな結婚したり、いい人がいたり、子供出来たり幸せいっぱいで羨ましいな~。」 「……そういうおまえは…結婚…とかしないのかよ?」 「……そういうあんたはどうなのよ?」 「……俺は……おまえが……したら……考える…かな?」 「ハァ?だってあんた、あたしがいないと寂しくて死んじゃうんでしょ?それじゃあ…あたしも……できないじゃん。 あたしがいなくなって…死なれたら……ヤダ……し。」 「そうか……。それじゃあ俺達、いつまでたっても……できないな。」 「……否定しなさいよ……シスコン。」 「フッ…そうだな。」 俺は桐乃の頭の上にポンっと手を乗せた。 パシッ 「あたし、もうすぐ二十五になるんですケド?いつまでも子供扱いすんな!」 「俺にとっては、何年たっても三つ年下の可愛い妹なんだがな。」 「な…なに言ってんのよ……。バカじゃん?…………。」 しばしの沈黙あと、桐乃がボソリと呟いた。 「……もっかい……。」 「ん?」 「だから…もう一回してって言ってんの!何度も言わせんな!」 俺はもう一度、桐乃の頭の上にそっと…手を乗せてやった。 「……ところで、なんで今日花見に行こうとかいいだしたワケ?」 「俺さ…おまえがアメリカ行っちゃったとき、一人でここに桜を見に来たんだ。その日もちょうど満開でさ…。 桜って一年に一度しか咲かないだろ?だから花見に来た時の事って結構記憶に残ってるんだよな。 昔はよく家族で来たな…なんて思い出してたんだ。 地元の公園だし迷子になんてならないだろうと、親父とお袋は二人でのんびり歩いている。 おまえは大はしゃぎで、見えなくなるくらいの所まで走って行く。 俺はなんとなく心配で、おまえを追いかける。やっと捕まえたと手を掴んでおまえを見ると、 上を向き、桜を眺めながら笑っていたんだ。 その笑顔が可愛らしくて……愛おしくて……。なんだか幸せだと感じた。 そんな事を思い出していたら、俺はいつの間にか一人で泣いていた。 おまえがいなくなってから気が付くなんてバカな兄貴だよな……。 だから今日、おまえをここに連れて来たんだ。 もう一度あの笑顔が見たく、て。 ……もう一度じゃないな。来年も再来年も、ずっと……ずっと何年後も。 二人でまたここに桜を……おまえの笑顔を見に来たい。その笑顔を守りたい。」 「えっ……、そ、それって……。」 「俺は―――おまえが大好きだ。ずっと俺のそばにいてほしい。」 「……ほんとに……ほんと?」 「嘘なんかじゃねぇ。本当に本当に本当だ。だからこれからもおまえの夢を応援させてくれないか?」 「……だからあんた…あたしのマネージャーやりたいとか言い出したんだ……。 でも……あたしの夢はもう叶っちゃってるんだけどな……。」 「……そうか……。おまえの夢ってなんだったんだ?」 「……あんたがそこまで言ってくれたから教えてあげる。あたしの本当の気持ち。 あんた前にあたしに聞いたじゃん?『なんでおまえ、妹もののエロいゲームばっか持ってんの?』 『どうしてそういうのを、好きになったんだ?何かきっかけとか、理由とか……あるのか?』って。」 「……ああ。聞いた。」 「でね、その時『分かんない』って答えたんだけど…あれ嘘……だったんだ……。 ほんとは……そういうアニメのヒロインの行動とか仕草を覚えて、兄貴に見せたら喜ぶかなって思って始めたんだ……。 でもなかなかピンとくる妹がいなくて、ギャルゲ、エロゲと手を広げていったのね。そこである事に気が付いたの。 そういうゲームは妹が頑張るんじゃなくて、お兄ちゃん達が頑張るって事に。 そしたら、急にあんたがムカついてきた。エロゲの中のお兄ちゃんと違って全然優しくないって……。 そして……嫌いになった……。係わり合いを持たないと決めた。 あたしはますます妹達にのめり込んでいった。自分のことを慕ってくれる妹達に。 でもなぜか虚しかった……。もちろんしおりちゃんたちは可愛いよ?それでももやもやしたものは晴れなかった。 そんな時りんこりんに出会った。ついに見つけたの。理想の妹を。 最初は、なに?この妹、全然可愛くねーって思った。生意気だし……素直じゃないし。 だけど、だんだんりんこりんのことを知っていくうちに気付いたの、この子……あたしに似てるって……。 そしてもう一つ……、りんこりんの兄貴が…あんたに似てるって……。素直じゃない妹のために頑張って……。 それで思い出したのね、あたし、あんたのこと嫌いになろうとしてただけだったって……。 …だから……あたしは兄貴に伝えたい。最後は自分の気持ちに素直になったりんこりんのように……。 ……ずっと、ずっと、好きだったよ。……って。」 言っていることはむちゃくちゃだが、桐乃の熱い想いは伝わってきた。 さらに桐乃は顔を上げ、俺の眼をまっすぐ見て一言一言かみしめるように続けた。 ……あたしの趣味、バカにしないでくれてありがと……。 ……人生相談に乗ってくれてありがと……。 ……お父さんからあたしのコレクション守ってくれてありがと……。 ……オフ会、一緒に行ってくれてありがと……。 ……あやせと仲直りさせてくれてありがと……。 ……あたしの妹空、取り返してくれてありがと……。 ……アメリカに…迎えに来てくれて…ありがと……。 ……あたしを…選んでくれて……ありがと……。 ……あたし…を…大好きって…言って…くれて…ありがと……。 ……あたし…の…兄貴で…いて…くれて…ありが…と……。」 一つ一つの『ありがと』が、俺の心に染み込んでいく……。それがやがて涙となって溢れ出す。 「……あり……が……とね……。京介……。ううっ……ひっく……ぐすっ。」 俺は桐乃の泣き顔を見たくなかったのか、自分の泣き顔を見せたくなかったのか、桐乃の体をそっと胸元へ引き寄せた。 小刻みに肩を震わせて俺の体に身を委ねるその姿は、 ずっと誰にも言えなかったこの台詞を言わせるのには十分過ぎるほどだった。 「……好きだ。桐乃……。愛してる。」 どれくらい抱き合っていただろうか?肩の震えが止まり、落ち着きを取り戻した桐乃が沈黙を破った。 「あ~もう!遅いってーの!いったい何年待ったと思ってんの?」 「……俺がおまえに人生相談持ちかけられたあの頃だとしたら……10年くらいか?」 「ううん。20年。あたし…幼稚園の頃から京介のお嫁さんになるのが夢だったんだから!」 「でも、本当にいいのか?普通の夫婦って訳にはいかないかもしれないぞ?」 「ん……いいよ。京介の本当の気持ち聞けたし……。」 「世間的にだって…悲しい思いや、つらい思いするかもしれないし……。」 「だから、いいって言ってんの!だってあたしのこと守ってくれるんでしょ?」 「―――ああ。」 何を迷っていたんだろう?俺は桐乃と共に生きる道を選ぶ。後悔なんて絶対しない。この笑顔にそう誓って。 どちらからともなく手を繋いでいた俺と桐乃は、満開の桜並木を歩いていく。少しずつ散り始めた桜の花びらが、 今日から始まる……ずっと……ずっと続いていく新しい未来を祝福してくれているようだった。 ~終~ 参考:FUNKY MONKEY BABYS「桜」 -------------
https://w.atwiki.jp/kiririn/pages/337.html
### あぷろだ 367.txt ### 「お袋ー、俺のパンツが1枚ないんだが知らな…げ」 お袋に用事があったのでリビングに下りてくるとそこには ファッション誌を読みながらソファーでくつろぐ妹様がいた。 マル顔だが整った顔立ちは、相変わらず何をしていても様になる。 今もただなんとなしに雑誌を眺めているだけなのだが、その姿は――― (…ん?) そんな風にあいつをぼーっと見ていると、なんとなくいつもと雰囲気が違って見えた。 ライトブラウンに染められた髪も、ばっちり施されたメイクも いつもと変わりないが、なんとなく、こう……… 「………ウザ。なにじろじろみてんの、シスコン」 ガン見していていたのが気づかれた。 その筋の人間が向けられたらぞくぞくするような視線でこちらを睨み (ちなみに俺にそんな趣味はない)、相変わらずの毒を吐いた。 「ああ、いや…そのだな…」 正面から妹の顔を見て、ふと違和感の正体に気づく。 ああ、なるほどと思い、俺は頭に浮かんだ言葉をかけた。 「なあ、桐乃おまえさ……… O.R.E.『美容院』 → O.R.E.『兄パン』 SET! ………俺のパンツしらないか?」 「………………………………………………はぁ!?」 その目を限界までまん丸に見開いて、非常に驚いた顔をする桐乃。 安心しろ、言った俺もびっくりだ。 てか、妹の顔見てパンツとか何モンだよ、俺!? 内心で動揺しまくっている俺をよそに、みるみる不機嫌な表情になる桐乃。 「あんたさ、それ、どういう意味…?」 「う………その………」 「まさか、あたしのこと疑ってるわけ?」 「信じらんない…!キモッ!マジキモいんだけど!?」 「つーか、なんであたしがあんたの………その、ぱ、パンツなんか…!」 「ありえない………マジありえないんですけど、この変態!!シスコン!!!!今すぐ死ね!!!!!!」 「ま、待て!!そんなつもりは!?」 当然のように俺に怒りをぶつける桐乃。 い、いや、ホントにそんなこと考えてないッスよ!? 「じゃあ何………なんでそんなこといきなり聞くわけ!?」 確かに。こいつが俺のパンツの行方を知っているなど、ありえない。 ………ありえない、よね? 「あんた、あたしにクンカ売ってるわけ!?そっちがそのつもりならマジかぐんですけど!?」 徐々にヒートアップし、臨戦態勢に入る桐乃。ま、まずい!? 「ち、違っ………!?と、とにかく、スマン、俺が悪かった!!じゃ、そういうことで!!」 ええい、これ以上ややこしくなる前にここは退散! リビングからはまだ話は終わってないとばかりにわめく声が聞こえるが、 今はそんなものにかまっていられない。 ほとぼりがさめるまではしばらく部屋でおとなしくしていよう。 …鍵のない部屋じゃいつ突入されるかわかったもんじゃないが。 しかし、改めて自分のせりふを思い返すとよく考えなくても変態確定じゃねーか。 これじゃケンカ売ってると思われてもしかたが……………………………ん? あれ、さっきの会話、なんかおかしいところがなかったか? ………おや??? なんとなくモヤモヤしたが、わからないということはたいしたことではないのだろう。 俺はそれ以上考えるのをやめ、自分の部屋に逃げ込んだ。 end -------------
https://w.atwiki.jp/kiririn/pages/1632.html
77 名前:【SS】:2013/01/08(火) 14 09 46.18 ID HY+C7+4N0 京介「ただいまー。っと、桐乃居たのか(相変わらずエロゲープレイ中か、しっぽも健在だな…)」 桐乃「ん」パタ 京介「はぁ~、つっかれたぁ~」ドカッ 桐乃「ちょっと、近寄んないでよ。ベッド狭くなるじゃん」パタパタパタッ 京介「ここは俺の部屋でこれは俺のベッドなんですがね」 桐乃「うざっ、キモいから近寄んなっつってんの」ピーンッ 京介「チッ、わぁったよ」スタスタ 桐乃「ぁ…」ヘナヘナ 京介「なんだよ?」 桐乃「べ、別に?」 京介「?そっかよ」 京介「はあ~、それにしても疲れたなあ」 桐乃「……」カチカチ 京介「今日の晩飯、なんだろなあ…」 桐乃「……」カチカチ 京介「……服、着替えねーと」 桐乃「……」 京介「……ぱんつ」ボソッ 桐乃「…」ピンッ 京介「洗濯しねーと……」桐乃「……」パタパタパタッ 京介「……だりぃなあ…」 桐乃「……ねぇ?あんたさっきから一人でブツブツうるさいんですけど」パタパタ 京介「んあー…?良いだろ別にー」 桐乃「チッ、ゲームに集中出来ないじゃん」パタパタ 京介「へーへー」 桐乃「……」 京介「……」 桐乃「ねぇ」パタ 京介「んあ~?」 桐乃「今日なんかしてたわけ?汗かくくらい動いたんだ?」パタパタパタッ 京介「ああ、ちょっと麻奈実の家の手伝いしてただけだよ。重いもんたくさん持ってさー、スッゲー汗かいちまったよ」 桐乃「あっそ」ブンブンブンッ 京介「聞いてきといてその反応はひでーよ」 桐乃「別にぃ?あんたが何してようがキョーミないしぃ?」パタパタパタッ 京介「そうっすね…」 桐乃「ふーん?汗、かいたんだ?な、ならシャワーでも浴びてくれば?」ブンブンッ 京介「そうだなー…うん、そーすっかな」 桐乃「……」ビタンッビタンッ 京介「じゃあ、ちょっと行ってくるわー」 桐乃「"ゆっくり"浴びてきてね、あんたいると邪魔だし。あ、でも上がったら対戦するから早く帰ってきなさいよ」ペシッペシッペシッ 京介「理不尽すぎだろ!?」 桐乃「い・い・か・ら!あんたは念入りに時間かけてシャワー浴びて、ソッコー戻ってくんの!分かった?」ソワソワ 京介「はぁ…わあったよ、たくっ。行ってくる…」バタン 桐乃「……」パタパタパタッ 桐乃「……」ジーッ 桐乃「よしっ…」シュタタッ ----------
https://w.atwiki.jp/kiririn/pages/313.html
662 名前:劇的ビフォーアフター(夜編)[sage] 投稿日:2011/02/14(月) 19 52 28 ID 0acrPXKZ0 [1/3] before 夜 高坂家廊下 桐乃「あ」 京介「あ」バッタリ 桐乃「何突っ立ってんのよ。邪魔、どいて」 京介「あ?おまえが真ん中からどければいいんだろ」 桐乃「は?なにその態度。マジキモイんですけど」 京介「じゃあ行けよ。さっさと」 桐乃「言われなくても行くわ。あーヤダヤダ」 京介「可愛くねー奴」 桐乃「なんか言った…?」 京介「別に」 桐乃「あっそ」 京介(ホント、可愛くねー) 桐乃(………) 663 名前:劇的ビフォーアフター(夜編)[sage] 投稿日:2011/02/14(月) 19 53 22 ID 0acrPXKZ0 [2/3] after 夜 高坂家廊下 桐乃「あ」 京介「あ」バッタリ 京介「…」フイ 桐乃「///」 京介「その、なんだ。悪かったな……邪魔しちまってよ」 桐乃「べ、別にっ」フイ 京介「じゃあ」スタスタ 桐乃「あっ…ね、ねえっ」 京介「…?」 桐乃「その……おや、すみ……兄貴」 京介「お、おう……おやすみ、桐乃」 桐乃「う、うん……えへへ」 京介(お、俺の妹がこんなに可愛いわけがない!!) 桐乃(おやすみ……おやすみだって。えへ、えへへへ♪) fin -------------
https://w.atwiki.jp/kiririn/pages/1049.html
518 名前:【SS】酔いきりりん 1/3[sage] 投稿日:2011/08/24(水) 16 41 50.59 ID payaCh/Z0 [3/10] 「きょーすけは、あたしのこと好き?」 顔を真っ赤に染めた桐乃が、そんなことを言いながら俺に迫ってきた。 「好きかって言われてもな?」 俺はにじり寄る桐乃から少しずつ距離をとっていく。 まずい。早く逃げないと。 「にーげーちゃ、ダメー」 桐乃が俺に飛び掛ってくる。 な、何でこんな事になっていやがるんだ! ・・・・・・まあ、理由はわかってるんだけどよ。 俺は桐乃を避けながら、その後ろに目を向けた。そこには黄色いアルミ缶が転がっている。 飲んだことはないが、TVなどでよく目にするデザイン。 ビールだ。 つまり、桐乃がビールを飲んで暴走したということらしい。 「まてー」 再度桐乃が飛び掛ってくる。 後ろは箪笥だ。 くっ、避けたら桐乃が箪笥に衝突してしまうかもしれない。 「わかった答える。答えるから、止まれ、桐乃!」 手を前面に出しそう言うと、桐乃がぴたりと止まった。 「じゃあ答えてー。 きょーすけは、あたしのこと好き?」 顔をさらに赤くした桐乃が、首を傾げながら再度聞いてくる。 そ、そんな可愛らしく見えなくもない仕草されても、俺は騙されないからな! まあそれはそれとして、俺は一体なんと答えるべきか。 相手は酔っ払ってるし、まともに取り合わず、適当に「大好きだよー」とでも答えりゃいいんだろうが― 「ねえ、どうなの?」 泥酔しているはずの桐乃の表情がとても真剣に見えて、お為ごかしを言う気にはなれなかった。 「―大嫌いだ」 素直な気持ちが口からこぼれた。 桐乃の反応が気になるが、照れくさくてその顔を見ることができず、視線を横にそらす。 「・・・・・・そう。 そうだよね・・・・・・」 心なしか悲しそうに桐乃が言う。 ちっ。いくら酔ってるからって、そんな声を出すなよ。 それに、人の話は最後まで聞くもんだぜ。 「でも、それと同じくらい桐乃の事が好きだ。 矛盾してるかも知れねえけどよ、それが俺からおまえへの気持ちだ」 519 名前:【SS】酔いきりりん 2/3[sage] 投稿日:2011/08/24(水) 16 42 19.06 ID payaCh/Z0 [4/10] 「・・・・・・そっか」 俺の言葉をどう受け取ったのか、桐乃はそう言った。 ただ、その声からは、先ほどのような悲しみは感じられない。 「そういう桐乃はどうなんだよ」 俺だけ答えるのは不公平だぜ。 酔っているからまともな答えは期待しちゃあいねえが、それでも今の桐乃がどう感じているのか聞きたかった。 「あたし? ・・・・・・あたしも、京介の事が大嫌いだよ」 そうか・・・・・・ 前にも聞いたし、それから関係が変わったわけじゃねえから今もそうだろうと思ってたが、それでも、何度聞いても気分のいいもんじゃねえな。 「でも、キスしてくれたら、ちょっとは好きになってあげてもいいカモ・・・・・・」 そんな爆弾発言に、そらしていた視線を桐乃に戻すと、耳や首どころか、ボタンが開けられ大きく開いた胸元まで、真っ赤に染まっている。 こいつ、ますます酔いが回りやがったか! 衝撃的展開に頭も身体もフリーズしていると、桐乃が 「キス、しないの? 大好きな妹にキスできて、その上好きになってもらえるんだよ?」 瞳を潤ませ、熱い吐息を漏らしながらそう言った。 俺は桐乃が大切だ。 その大切な桐乃に頼まれたのだから、兄貴としてキスしてやらなくちゃいけないだろう。 酔った桐乃が近くにいるからだろうか。どうやら、俺の頭も酔っちまったらしい。 「そうか。 じゃあ、キスしてやるよ」 桐乃の肩を掴み、目を閉じると、深い酩酊感に身を任せ、ゆっくりと顔を桐乃に近づけていく。 掴んだ肩から、桐乃の緊張が伝わってくる。 ゆっくりと、ゆっくりと俺たちの距離が近づいていき― 「酔った妹にキスしようとすんな! このHENTAI!」 「そげぶっ!」 思い切り頬を叩かれ、後ろに倒れる。 なに今の!なんかすごい理不尽に叩かれた気がするんだけど! 「初めてのキスは、ちゃんと相手が素面の時にしなくちゃダメでしょ!? キスするなら、今度ムードを盛り上げてからにして!」 桐乃が真っ赤な顔で怒る。もう顔が赤いのが、酔っているからなのか、怒っているからなのか判別がつかん。 その姿に『確かにそうかも知れんが、今のは桐乃からキスしてってせがんできたよね!?』と言おうとしたが、そこは自重する。 むしろ、桐乃に正気に戻してもらって感謝したいくらいだからな。 ・・・・・・本当に、今のは危なかった。 桐乃は『今度ムードを盛り上げてからにして』と言ったが、そんなムードの時にさっきの言葉を言われたら、また我を失ってしまうかも知れん。 俺がほっとしつつ、この酔いどれ魔妹をどうしようかと思案していると、 「・・・・・・なんか疲れた」 桐乃はポツリとそう言うと、ノロノロと立ち上がり、俺のベッドの歩み寄るとそこにダイブした。 520 名前:【SS】酔いきりりん 3/3[sage] 投稿日:2011/08/24(水) 16 42 42.98 ID payaCh/Z0 [5/10] 「おやすみ~」 こいつ、このまま俺の部屋で眠るつもりか!? 「おい桐乃、寝るならお前の部屋に行けよ」 何とか桐乃を部屋から追い出そうと桐乃の肩を掴んでゆするが、桐乃はその手をパシリと払い、 「やだ。ここは京介の匂いがするから、ここで寝る」 なんだその理由は。 「あんたもあたしを気にしないでここで寝ていいよ。 あたしは優しいから許可してあげる」 桐乃はごろりと寝返りをうって奥に詰めると、開いたスペースをポンポンと叩いた。 人間て酔うとわけのわからない行動をするって言うけどよ、本当だったんだな。 何時にも増して妹様の行動理由がわけわからん。 「京介はあたしのことが好きなんだから一緒に寝るでしょ?」 桐乃はそう言うと大きく伸びをして力を抜くと、ゆったりとリラックスし始めた。 怒りが収まったからか、先ほどと比べ少し赤みが薄れているが、それでもまだ顔は赤い。 「ほら、早く来なさい。 あたしのこと好きって言ってくれたし、 む、胸とか、お尻とか少しだけ触ってもいいから」 「仕方ないな。今日はもう遅いし、俺も寝るよ」 まったく酔っ払いってのは扱いがよくわからんし、このままさっさと眠ってもらおう。そうしよう。 ・・・・・・別に桐乃の身体に触りたいわけじゃないぜ? 俺は電気を消すと、桐乃の待つベッドに潜り込んだ。 もちろん俺は紳士だからして、いきなり桐乃に抱きつく事などせず、桐乃に背中を向けて寝転がった。 どうせ触れようとしたところで、 『エロゲは済ませた?メルルにお祈りは?部屋のスミでガタガタ震えて命乞いをする心の準備はOK?』 と言われるのが関の山だからな。 さっさと眠ってこんな悪夢のことは忘れようと思い目を瞑っていると、ふと背中に温かさを感じた。 桐乃が俺に寄り添ってるのか? 背中から伝わる温かさと、なんともいえない良い匂いが俺を夢の世界へと誘う。 この匂いは桐乃か? あんなに酔ってるのに、酒臭くねえ・・・ん・・・だな・・・・・・ 『いくじなし・・・・・・』 朝起きると、隣で寝ていたはずの桐乃は姿を消していた。 おそらく明け方にでも目が覚めて、そのまま部屋に帰ったんだろう。 俺はやけに調子の良い体を動かしながら、部屋に置きっぱなしだった、事の元凶となったビール缶を拾い上げた。 「・・・・・・ん?これって・・・・・・」 あとで親父に聞いたんだが、あの日は愛酒の日らしくて、桐乃にねだられた親父は、つい桐乃にあげてしまったのだそうだ。 未成年である桐乃でも飲める、ノンアルコールビールを。 まったく、アルコールが入っていないってのに顔を真っ赤にして酔っちまうなんて、桐乃は本当に酒に弱いんだな。 ----------
https://w.atwiki.jp/kiririn/pages/1016.html
846 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2011/08/12(金) 05 41 13.92 ID Hx1+g0+m0 [2/3] SS『加奈子の禁煙生活~桐乃の嫌煙~』 今日もマジつかれたぁー つぅかぁ?ガッコーの授業ってマジつまんなくね? どいつもこいつもぉ、加奈子の知らねー言葉ばっか使いやがってよぉ? すーがくの『そうじ』ってあんだよ!?教室をそうじすんのかよ!? ・・・あー、マジだりー・・・ 今は学校からちょっと離れた公園だしよ?こんくらい、いいよなぁ? ポケットから小さな箱を取り出す。 中から一本取り出して、口の中に――― 「加奈子っ!!!」 「わっ!?・・・あんだよ、桐乃じゃねーか?」 まったく、驚かせんなよなー。あやせのヤツかとおもったじゃねーかよ。 それにしても、なんでそんな怒った顔してんだよ? 「加奈子。タバコはダメって言われたでしょ!?」 「タ、タバコじゃねーぜぇ?」 「ホント?じゃあ、今、手に持ってるの見せてくれる?」 「いーけどよぉ、べつにぃ?」 桐乃に一本手渡してやる。 つーか、そんな持ち方だとよぉ 「うわっ、何これ・・・溶けて・・・チョコ?」 「シガレットチョコだっつーの! つぅかぁ、あやせから聞いてんだろぉ?加奈子が禁煙成功したってよぉ?」 「う、うん。そ、そうだったんだけど、わざわざ公園に入って、細長い棒を取り出すんだもん」 桐乃のヤツも心配性すぎるぜぇ。 言っとくけど、アレ以来、一度も吸ってねーかんな? 「そ、それにさっ?加奈子、なんかコソコソしてたじゃん? 何か悪いことしてるのかなって、不安になったんだもん」 「あーーー。これって買い食いじゃねーか」 「そう、なるのかな?」 「桐乃はあんま気にしねーけどよぉ、あやせのヤツに見つかったら、こんなことまで文句いわれんだぜぇ?」 「そうなんだ、さすがにちょっと大変だよね?」 ほんと、その通りだぜぇ? あやせのヤツ、加奈子のぉ『生活習慣がわるいー』だの、 『ピシッとした態度をするっ!』だのぉ・・・てめーは加奈子のお袋かってんだよぉ 「とにかくっ、本当に、絶対に吸ってないんだよね?」 「そうだってば。ったくよぉ・・・加奈子も信用ねぇよなぁ?」 「ゴ、ゴメンね?でも、あやせにも、加奈子がちゃんとしてるか調べて、 もしちゃんとしてなかったら報告してって言われてるから」 「いや、そいつはマジ勘弁・・・」 あやせのヤツぅ、いくらなんでもひどくねェ? 加奈子だって人間だっつーの! ぷらいばしー?・・・だってあんじゃねーかっ! 「良かった、とりあえずちゃんとしてるみたいで。 でも、加奈子もほんと、気をつけてね? 事務所に所属してると大人の人に混じるから、 つい、大人の人に憧れて、マネをしちゃう子も多いからね?」 「へいへい、わかってるっつーの! 加奈子ぉ、あやせのヤツよりはしっかりしてるしぃ」 「そ、そう・・・かな?」 そうに決まってんじゃん? 加奈子ぉ、あやせみてーに突然キレたりしねーしぃ? ・・・ってか、そういやぁ 「そういやさぁ、桐乃ってばタバコとか吸いたいとおもったコトねーのかよぉ?」 「ないよ?」 瞬殺かよぉ? いつもみてーな自爆もねーし、本当に全く吸いたいとか思ってねーんだよなぁ・・・ 「やっぱぁ、桐乃やあやせが普通で、加奈子がおかしいってかぁ?やってらんねーぜぇ」 「そ、そうじゃないって。あ、あたしはタバコとか、絶対に好きにならない理由もあるし」 理由って、タバコが嫌いな理由なんてあるのかよ? なんかおもしれー。聞いてみっかぁ。 「へぇー?どんな理由だってばよぉ?」 「えっ!?そっ、それはっ!?」 「それはぁ?」 ぷくく・・・マジおっかしーっ! なんでこんなんで焦ってんだよ、桐乃のヤツぅ。 「た、タバコ吸ってると、お腹の中の・・・あ、赤ちゃんが、 死んじゃったり、奇形になったりするんだよ!」 「・・・・・・・・・」 「・・・・・・・・・」 い、いま、なんつった?コイツ? お、お腹の中の赤ちゃん? 「き、桐乃ぉ?い、いま、妊娠・・・してんのかよぉ?」 「そ、そんなわけないって!まだ妊娠なんかしてないって!」 い、いつもの自爆・・・きやがったぜぇ? 『まだ』・・・だよなぁ? 彼氏彼女とか、付き合うとかってレベルじゃねーぜぇ!? 「桐乃ってば、赤ちゃんが欲しいのかよぉ?」 「っ!!!」 「ま、マジかよぉ?」 「ちっ、違うって!ま、まだ兄貴の赤ちゃん育てられないって!」 「あ、兄貴の子供ぉ?」 「だからっ!まだ兄貴と結婚もしてないしっ!」 ・・・・・・うへぇ 「とにかく、あたしはタバコとか興味ないからっ!」 「わ、わかったっての」 「そ、それじゃ、加奈子。こっ、これからもちゃんと禁煙、がんばって、つ、続けてねっ」 それで誤魔化したつもりかよぉ? 話を打ち切りてーの、バレバレじゃねーかよぉ。 ま、まァ、これ以上つっつくと、やヴぁいモン出てきそうだしなぁ・・・ 「うぃっす・・・テキトーにがんばるわぁ」 「じゃ、じゃあ、あたしっ、帰るからっ!」 「んじゃ、またなー」 「うん、ま、またね」 で、桐乃のヤツは帰っちまったけどよぉ・・・ 最愛の兄貴の元へってかぁ?・・・・・・うへぇ それにしたってよぉ・・・ 桐乃のヤツ、前々から加奈子たちの前で兄貴のことばっか話してたけどよぉ? まっさかぁ、『兄貴の子供欲しい』だぁ? ブラコンってレベルじゃねーしぃ・・・ でも、いいネタできたぜぇ? 桐乃と兄貴のラブラブ新婚生活ってかぁ? くひひっ。ぜってーSSにしてやんからなー! 「加奈子?何が『桐乃と兄貴のラブラブ新婚生活』なのかな?」 「ひっ!?」 あ、あ、あ、あやせぇぇぇ!? なっ、なんでここにいんだよぉ? 「ねぇ、加奈子。お話。聞かせて?桐乃とお兄さんがどうしたのかな♪」 「はっ、話すからっ」 だ、だからその包丁っ! 「きっ、桐乃がっ、兄貴のっ、こっ、子供っ、ほ、ほしっ―――」 「うん、わかった。そんなに震えなくて大丈夫だよ、加奈子。 教えてくれてありがとうね♪」 ごっ、ごえ゛え゛よ゛ぉ・・・ 「それじゃあ、わたしはお兄さんと、『お話』してくるからね?」 「わ、わがっだ・・・」 ・・・桐乃ぉ? 兄婚への道には、恐ろしい障害が待ち受けていそうだぜぇ? 「それと、加奈子?」 「な、なんだよ」 「もし、約束、守れてなかったら、加奈子とも『お話』するからね♪」 「う、うぃ・・・」 「返事は?」 「はっ、はいっ!」 見ろよぉ、これがいつも清楚ぶってる、あやせのヤツの本性だぜぇ? てめーらも、こいつみてーな変な女にはひっかかんじゃねーぞぉ? おかげで加奈子も、もう、ぜってータバコ吸えねぇよなぁ・・・ まっ、桐乃とも約束してるしよぉ、 最近は、桐乃と兄貴のカンケーってやつを想像してるだけでたのしーからぁ もう、タバコが無くたってダイジョーブかなって気もすんだよな! End. ※タバコをネタにしたので念のため。 タバコは20歳から。喫煙は心筋梗塞、肺・口腔・喉頭・食道・胃がん、脳卒中、肺気腫、動脈硬化、糖尿病、脳梗塞、 歯周病、慢性気管支炎、高血圧、狭心症、免疫機能低下etcを非喫煙者の数倍~数十倍引き起こしやすくなります。 -------------